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2022.01.05

鬼に喰わせて退治した!?伝説のお餅、鬼滅のムーチーって?<後編>

沖縄に伝わるムーチー伝説をおさらい

そもそもムーチーは沖縄の方言で「お餅」のことで、旧暦の12月8日(2022年は1月10日)には健康長寿を願ってムーチーを食べるという風習があります。

ムーチーには鬼退治にまつわる言い伝えがあるのですが、前編を少しおさらいしたいと思います。

首里に住む兄妹の妹が嫁いたことを期に兄は山奥の洞窟へと住み家を移します。しばらくして「兄が人食いの鬼になった」との噂を耳にした妹は、兄の住む洞窟へ。

洞窟で人肉を煮た鍋を目撃、兄に追われるも辛くも逃げ延びました。周辺住民の声を聞いて、鬼となった兄を退治することを決意した妹なのでした。

では続きをどうぞ!

兄を鬼滅する!妹が立てた作戦とは?

鬼畜となった兄(アヒー)が改心することはなさそうである。ならば退治しなければと策を練った妹(ウター)は首里の実家に戻って、兄が好物だったお餅を作ることにしました。
自分のものは普通のお餅を、兄の餅には鉄くずや釘などを入れました。

お餅が出来上がると、妹は意を決して鬼退治へと向かおうとします。
するとそこに兄がやってきました。
「この間はなんで逃げたんだ?今日こそ一緒に鍋を喰おうや。」
自分を食べるために追ってきた兄に恐れおののく妹ですが、
なんとか取り繕い兄に告げました。
「今日あたり来ると思ってアヒーの大好きなお餅をたくさん作って待ってたよ。
天気もいいし丘の上で一緒に食べよう。」

そう言ってなんとか崖が反り立った小高い丘まで誘導することに成功しました。

頂上に着いた二人は芝生の上に腰を落とすと
「昔は家族みんなで一緒に餅を食べたよね?」
妹は、和ませる会話をしながら普通の餅をパクパクと食べました。
兄は虚ろな目をしながら自分用のお餅を口に運びましたがそこで異変を感じます。

「ウターはどうして普通に食べられるんだ?オレはなかなか噛み切れなくて…。」
そういって驚いている兄ですが、鉄くずや釘、瓦などが入った餅など、まともな人間なら食べようとも思わない代物です。兄はそれを一生懸命噛み砕こうとしていました。家族の話や思い出話にも反応は薄く、兄は昔のことも忘れてしまったし、
まともな判断もできない本当の鬼なってしまったのだと悲しくなりました。

しかし、これ以上人を殺めることはなんとしても避けなければならないと思い、意を決して次の作戦に出ます。

妹はあぐらをかいて座り下半身を露出してみせました。
そこには月例の血が滴っており、それを見た兄は
「ウターよ、お前のその下の口はいったい…?」
と聞いてきました。

妹は
「女には2つの口があるのよ。上の口は餅を食う口、下の口は…」
そういうと一呼吸おいて、
「鬼を喰うための口だ!この血はさっき喰った鬼の血さ!」
と凄むと股間を広げながら兄ににじり寄りました。

童貞であろう兄はどうやら初めて見る光景に驚いて後ずさりしましたが、後ろは崖。妹はすきを突いて兄を突き飛ばし、兄はそのまま崖の下へと落ちていってしまいました。

シスコンの兄は、寂しさのあまりサイコなカニバリズム野郎へと変貌してしまいました。ムーチーにまつわる民話は人気アニメとは違って妹が兄を退治するという悲しい物語ですが、血の滴る股間を見せながら兄ににじり寄る妹の姿はなかなかシュールですね。

現在も残るゆかりの御嶽(うたき)

鬼を退治した妹は、その角を首里金城の御嶽に祀ったとされており、今でも大切に祀られています。

古い民話ではありますが、沖縄に限らず人食の風習があった可能性と、生殖器を崇める風習があったことを示唆しており、この話もそのひとつだと考えられるなかなか奥の深いお話ですね。

首里金城の御嶽は現存しており、「ホーハイ御嶽」とも呼ばれています。沖縄で「ホーミー」は宝味と書いて女性器のことを指し、露出することを「ハイ」という意味があるそうです。生殖器を崇拝する神社などは全国にもありますが、ここまで具体的な物語として残っているのは珍しいですよね。

12月8日にムーチーを食べる意味は?

兄を訪ねた妹が見たものは?

前編でも少し触れましたが、現在でもムーチーは旧暦の12月8日にはムーチーが食べられています。その起源は民話で伝えられるように妹が鬼となった兄を退治した日に因んでいるそうです。

ムーチーの日は新暦では2022年の1月10日(月)にあたります。今年のムーチーの日は、鬼となった兄と悲しき妹の物語を思い出しながらムーチーを食べてはいかがでしょうか。

ライター:まるいくにお
東京出身。2017年よりライター活動を開始。2018年より沖縄に拠点を移してからは、観光・IT・マーケティングなどさまざまな分野のライティングを経験。現在は那覇市松山で本が読めるバー「ブックパブいちほし」を運営。Webディレクタ・ライター・店長の3つの顔を持つ。
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