鬼畜となった兄(アヒー)が改心することはなさそうである。ならば退治しなければと策を練った妹(ウター)は首里の実家に戻って、兄が好物だったお餅を作ることにしました。
自分のものは普通のお餅を、兄の餅には鉄くずや釘などを入れました。
お餅が出来上がると、妹は意を決して鬼退治へと向かおうとします。
するとそこに兄がやってきました。
「この間はなんで逃げたんだ?今日こそ一緒に鍋を喰おうや。」
自分を食べるために追ってきた兄に恐れおののく妹ですが、
なんとか取り繕い兄に告げました。
「今日あたり来ると思ってアヒーの大好きなお餅をたくさん作って待ってたよ。
天気もいいし丘の上で一緒に食べよう。」
そう言ってなんとか崖が反り立った小高い丘まで誘導することに成功しました。
頂上に着いた二人は芝生の上に腰を落とすと
「昔は家族みんなで一緒に餅を食べたよね?」
妹は、和ませる会話をしながら普通の餅をパクパクと食べました。
兄は虚ろな目をしながら自分用のお餅を口に運びましたがそこで異変を感じます。
「ウターはどうして普通に食べられるんだ?オレはなかなか噛み切れなくて…。」
そういって驚いている兄ですが、鉄くずや釘、瓦などが入った餅など、まともな人間なら食べようとも思わない代物です。兄はそれを一生懸命噛み砕こうとしていました。家族の話や思い出話にも反応は薄く、兄は昔のことも忘れてしまったし、
まともな判断もできない本当の鬼なってしまったのだと悲しくなりました。
しかし、これ以上人を殺めることはなんとしても避けなければならないと思い、意を決して次の作戦に出ます。
妹はあぐらをかいて座り下半身を露出してみせました。
そこには月例の血が滴っており、それを見た兄は
「ウターよ、お前のその下の口はいったい…?」
と聞いてきました。
妹は
「女には2つの口があるのよ。上の口は餅を食う口、下の口は…」
そういうと一呼吸おいて、
「鬼を喰うための口だ!この血はさっき喰った鬼の血さ!」
と凄むと股間を広げながら兄ににじり寄りました。
童貞であろう兄はどうやら初めて見る光景に驚いて後ずさりしましたが、後ろは崖。妹はすきを突いて兄を突き飛ばし、兄はそのまま崖の下へと落ちていってしまいました。