那覇の陶芸ストリート!やちむん通りのやちむんに一目惚れ!

沖縄で観光名所になっている焼き物エリアは読谷村と那覇市の2ヶ所ありますが、アクセスがよくてショップも多く気軽にウィンドウショッピングが楽しめるのは那覇市壷屋にあるやちむん通りでしょう。
“やちむん”とは沖縄の言葉で陶器(焼き物)のことをあらわします。やちむん通りは、ひめゆり通り(国道330号)からハイアット・リージェンシー那覇沖縄付近まで400mほど石畳が続く趣のある通りで、周囲には窯元の直営店やセレクトショップなどが40軒ほどが立ち並ぶ沖縄陶芸が身近に楽しめるストリートになっています。
ひめゆり通りから向かうと、やちむん通りの入り口ではシーサーがお出迎え。約40軒ほどの工房や土産物の地図が掲示されています。メインストリートには石畳が敷かれていて、なんとも趣がありますね!それではやちむん通りの名所やお店を少し紹介していきましょう。
東ヌ窯(あがりぬがま)

入り口からすぐに右手の路地に入ると国指定重要文化財「新垣家住宅」があります。その中にある東ヌ窯は登り窯という独特の形状をしています。2009年には老朽化などで一度倒壊してしまいまいたが、2015年に修復されているので一見の価値ありです!母屋は所有者が住んでいるため公開していませんが、東ヌ窯は金・土・日と祝日の13~17時は見学することができます。
仁王窯小橋川製陶所


通商産業大臣指定の壺屋焼きで、およそ300年の歴史があるやちむん通りでは数少ない窯元で、実際の作業風景や工房の見学が可能になっています。

店内にも数多くの伝統的なやちむんが揃っているので、シンプルかつ本格的なやちむんが欲しいという方にはオススメのお店でしょう。
工房 不羈(ふき)


「シーサー工房 不羈」はシーサー専門店と謳っていますが、青みが印象的な食器やお皿、カップから小物や雑貨まで豊富な品数ですのでシーサー以外にもいろいろと選べます。もちろん専門店なのでシーサーの絵付け体験もできますよ!
ちなみに店名の不羈とは“束縛されず自由であること”や“才能が並外れていること”などの意味があります。いかにも職人らしい名前ですね。
南窯(ふぇーぬかま)

やちむん通りで人気の老舗カフェ「南窯」では、コーヒーカップや食器などに壺屋焼きが使われているほか、店内には様々なやちむんが販売もされています。南窯は単なる店名ではなく、実はこの店舗の裏手に沖縄県文化財指定になっている登り窯の南窯があり、見学も自由にできるようになっています。
▼南窯(ふぇーぬかま)
https://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47000125/
つぼや焼の店

やちむん通りで様々な壺屋焼きがありますが、ここは1985年に沖縄県で初めての人間国宝に認定された故・金城次郎氏とその長男の金城敏男氏の作品を販売しているお店です。店内には商品が所狭しと陳列されていて、ちょっとした宝探しをしている楽しみが味わえるかも!?
金城敏男氏の工房は読谷村にあり、ショップがあるのでやちむんファンはそちらにも訪れてみてください!
手づくり陶房 んちゃぜーく

沖縄の赤瓦が印象的な「んちゃぜーく」は、南城市にある石倉陶器所(石倉一人氏)の作品を販売するショップです。伝統的なデザインやモダンな製品まで花器、茶道具などバラエティー豊かな陶器が揃っています。
真南風(まふぇー) まるかつ

工房直営のショップなどが多いやちむん通りですが、真南風 まるかつは県内のいろいろな工房から陶器やガラスなどを取り揃えるセレクトショップです。陶器以外にも紅型のはぎれや布地なども店内で展示販売されているので、見るだけでも楽しいお店です!
琉球王国時代から続く歴史を感じよう!


およそ400mの石畳の終着点には那覇市立壺屋焼物博物館があり、やちむんの歴史や有名な陶工たちの作品が展示されています。
この地がやちむんの街になったのは、1682年に県内に分散していた複数の窯を那覇市壺屋に統合したことがはじまりです。戦後、壺屋エリアは奇跡的に焼け残り、窯も使用可能でした。お椀や皿などが不足していた時代、壺屋陶工たちがアメリカ軍の収容所から開放され焼き物づくりが再開されることになりました。1970年代の煙害問題で多くの窯が読谷に移転しましたが、今でも壺屋はやちむんの街として観光や地元の人に愛されています。
撮影の時は生憎の天候でしたが、雨の日はやちむん通りのショップや博物館を雨宿りしながら巡ってみてはいかがでしょうか!